日比谷での公開最終日に滑り込んできました。
オドレイ・トトウ出演というのが、この作品を選んだ理由。
後から調べたら、「スパニッシュ・アパートメント」の関連作品だとか。こちらの作品は観ていないのですが、観ないことによってどうかと言われると、あまり問題はないと思います。後日「スパニッシュ・アパートメント」は観ておきたいですね。
この作品の特徴は、まずオープニングから発揮されるフィルムへの加工。オープニングだけでなく、本編中にもふんだんに使用されるのですが、これが中途半端さがなく潔い。トトウのシーンに至っては、アメリを思い出すかのような映像も。
また会場がドッと笑い出すシーンの1つに主人公の笛吹きのシーンがあるわけです。
おそらく日本人からすると、「法螺吹き」と連動するので余計に映像の意味が繋がり笑いを呼ぶシーンなのです。しかしながら、法螺吹きという語源を調べると日本もしくは仏教圏独特の言い回しなのかなという感じ。(参考:
語源由来辞典)
どうやってこの映像が生れたのか、法螺吹きのような言葉がない国の人々はこの映像をどう感じるのか。興味ありますね。
あと、ロシア語でバイバイを意味する「パカ」という言葉があるのですが、この「パカ」でも会場がどっと笑っていたのです。正直ロシア語が若干分かる身(第2外国語がロシア語)としては不思議な気分でした。ついつい日本語のバカと混同したからか?とか勘ぐってしまったのですが、うーん。
最後の最後にタイトル「ロシアン・ドールズ」の意味がわかるわけですが、是非この作品を観る前に、マトリョーシカがどんなものかは知っておいてください(ネタバレにもなりますけど)。
突然マトリョーシカに結び付けてしまう男のいい加減さやずるさが浮き彫りになった直後に、とあるパズルの完成が全てを物語ります。
テクニカルに加工された映像、純粋に見惚れてしまうような映像、そして物語る映像。映像の特性をピンポイントで使い分けている。そんな印象の強い映画でした。
オフィシャルサイト
ロシアン・ドールズ : HERALD ONLINE
スパニッシュ・アパートメント
アメリ