一和一会 - 過去ログ

坂田和保(Kazuyasu Sakata)の個人ブログ(過去ログ)です。

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かもめ食堂 〜原作と映画〜

映画を先に観た後にこの映画の原作をどうしても読みたくなりました。ですから、読書⇒映画という観方ではなく、映画⇒読書と流れが戻っていることをあらかじめご了承ください。

正直に原作を読み終わった感想としては、この原作を映画化するにあたってのストーリーの掘り下げ方、また簡素化が素晴らしいと感じました。
もちろん、原作でのサブストーリーが映画では変わっている点もあり、どっちがいいとかではなく、原作も映画も素晴らしいひとつの作品なんだと痛感しました。

かもめ食堂
かもめ食堂
群 ようこ
映画を観ていて原作はどうなんだろう?と思っていたのは以下の項目。

・まずニャロメTシャツのセンスはどこから?原作にないのでは?
・トンミの漢字はたぶん原作そのままかな〜?
・泥棒(かもめ食堂の前の経営者)が帰り際に口についたお弁当を食べるシーン。原作では?
・マサコと夫に逃げられた現地の人との会話風景は?
・やっぱり。あのプールシーンは原作にはないのでは?どうやって作り出したんだろう?

そんなことを思って本を手に取りました。

まず、簡単に。ニャロメのTシャツ(以降の武士道とかも)は原作に書いてありました。そのまんま。この時点で原作に対しては愛着が一層増したわけです。トンミの名前もそのまんまでしたね。

泥棒に関しては設定が違っていましたね。原作は本当の泥棒であり、映画はもっと人間味があふれてました。そう考えると、この映画のコンセプトというのがよく見えてくる気がします。

マサコのフィン語がわからないまま会話しているシーンも、原作にはありませんでした。これは“もたいまさこ”さんのキャラクターをそのまま表現してくれた素晴らしいシーンだと思います。

そしてプールシーン。当然のごとく原作にはないのですが、本を読み終えた後に、じっくりと原作と映画の特徴を思い返しました。

原作はとにかく読みやすい。さらさらっと読めてしまい、時に面白おかしく笑えてしまいます。そしてさらりと伝わってくるのが、人の温かさであったり、日本の武道の美しさであったり、自然への畏敬であったり。

これが映画になると、より「人と人とのふれあい」が水に浮いたかのような感覚で包み込んでくれている。そんな感覚を覚えるのです。原作から映画化する際に、原作のよさを活かし、さらに映画という表現に適したコンセプトを引っ張り出した。この作品は原作に縛られることなく、かつ、原作を見事活かし、映画としての個性を作り出した。そう感じるわけです。

やっぱりこういう文化って素晴らしいですね。

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