とうとうBEST4が決まりました。
▼準々決勝のここ一番
準々決勝の一番のドラマは、やはりイングランドvsポルトガルだと思う。ベッカムの怪我に始まり、ルーニーの若気の至り。押し迫るポルトガルを120分守りきったDF陣。そして信頼されるランパード、ジェラードのPK失敗。なんとも悲しいドラマが待っていた。
ルーニーのレッドカードもベッカムがフィールドにいればまた違っただろうに。
とは言いつつも、個人的にはポルトガルが残ってくれたことがうれしい。デコ、フィーゴ、Cロナウドの繰り出す攻撃は、今大会のアルゼンチンを見ているよりも好きだ。準決勝の対フランスのカードは、ドイツvsイタリアとは比較にならないほど楽しみ。
▼2006ワールドカップの一大ドラマ
今回の大会の注目のひとつにジダンの引退宣言がある。その引退宣言も予選グループでは虚しさがこだました。
初戦の対スイスではスコアレスドロー。韓国戦に至っては誤審による勝ち点3の剥奪に加え、(主観的には)残酷すぎるイエローカードの提示によって次戦の出場停止を宣告された。
ジダンによって復活したフランスが大黒柱を失う。誰もがフランスの予選リーグ敗退を危惧する中、大きなドラマが動き出した。
ジダン無しで予選リーグを勝ち抜き、対スペイン戦でジダンの復帰劇が訪れる。そしてなお、ブラジルをも蹴落とす快進撃。少なくとも、ジダンの引退宣言は準決勝+1試合(決勝or3位決定戦)の計2試合が残された。このドラマは最後まで見届けなくては。
話し変わってブラジル。ロナウドと心中をしたようにしか感じない。日本とガーナでしか活躍していないロナウドを使い続けたのは疑問符。
▼現在までの記憶に残ったゴール
やはり、記憶に残るゴールというのは、そのゴールの素晴らしさのみならず、試合、大会というドラマを語るに相応しいものが選ばれるのだと思う。
今度また整理をしてみたいけれども、今はこのゴールたちをピックアップ。
○フィリップ・ラーム(ドイツ)
予選リーグ グループA 対コスタリカ戦
開幕ゴール。弾道やら距離からマイヤー(ヴェルディ)のJリーグ第1号を思いだす。やはり開幕のゴールというのは印象強いですね。
○オリヴァー・ノイヴィル(ドイツ)
予選リーグ グループA 対ポーランド戦
ドイツの2戦目。対するポーランドは初戦エクアドルでボロボロにされるものの、このドイツ戦で息を吹き返す。お互いの善戦の結果、引き分けの勝ち点分けになろうかという時、後半ロスタイム。交代出場の野性的なオドンコルがあげたセンタリングに、これまた交代出場のベテラン、ノイヴィルが泥臭い飛込みで試合を決定付けた。ポーランドをどん底へ落とし、ドイツの決勝トーナメント出場一番乗りを演出したゴール。
○マクシ・ロドリゲス(アルゼンチン)
決勝トーナメント1回戦 対メキシコ戦
予選リーグを絶好調で抜けきったアルゼンチンに対し、決勝トーナメントにぎりぎり抜け出したメキシコ。予選リーグの勢いの差は歴然としていたが、いざ試合となればさすがメキシコ、地力を見せ付ける。互いに攻めて守っての激しい試合、決定機も何度も訪れながら1−1のまま延長戦へ。そんな中産まれたのがロドリゲスのゴール。ソリンからのサイドチェンジともとれるロングパスに胸のワントラップでDFを外しミドルボレー。拮抗した試合は、華麗な1本のシュートで幕を閉じた。